2020/07/24 18:48
ウチも潰れる寸前の低空飛行。エンジンが止まって、風と浮力だけでプカリプカリ何とかもっている状態です。とほほ、、。現実を見ると、心にポッカリ開いた穴に飲み込まれそうになってしまいますが、今日だけは、もうすべて忘れて落語に没入したいです。また、今日いらしているのは、そんなお客さんばかりだと思います。そこへ、このとっておきの顔付けです!このお二人の会が出来るなんて、涙出るくらい幸せなことです。春風亭一朝師匠、春風亭正朝師匠のご登場です!
この2020年。世間では、東京オリンピックやら何やら大きなイベントが予定されていましたが、私にとっては「ゆにおん食堂落語会10周年!!」というものだけが目の前にありました。
「そのために、どんな会をしよう、、」「豪華にやりたいナ!」「何より、支えてくださったお客さんが喜んでくださるものにしよう!」
アタマん中をぐるぐるそんな考えが巡っていたのに、コロナがやってきてしまい、あれこれパーに。この会も、直前まで開催をどうしよう、、と悩んでいたのですが、両師匠がお力を貸してくださり、開催できることとなりました。ありがとうございます!!
一朝師匠、正朝師匠。説明不要ですね、もはや。落語の世界を代表する大看板。こんな小さなところで、しかもいつもよりずっと少ない人数で聴けるなんて贅沢にもほどがあります。
「落語って、なんて豊かなものなんだろう、、」
お二人の高座に触れるたび、思うことです。身振り手振りの所作は勿論ありますが、ほとんど言葉だけで、どんな世界にも連れて行ってくださいます。落語を観ている聴いているというより、その世界に連れて行ってくれる感じなんです。一朝師匠、正朝師匠が高座に上がられると、私は長屋の住人に、お店の奉公人にと姿を変え、噺の中に入ってしまいます。催眠術にかかっているみたい。噺が終盤に差し掛かるといつも寂しくなってしまうんです。「もっともっとこの世界にいたい。」って。2時間の映画やドラマを観ているんじゃあないんです。ホントに15分、長くても30分くらいで心を根こそぎ持っていくって、説明不能です、、。どんな技術、どんな才能なんだろう。そしてどれほど鍛錬してこれを磨いてこられたんだろう、、。考えると、気が遠くなります。そんな凄腕のお二人を生で聴けるのが心から幸せです。「同じ時代に居られて良かった」、、しみじみ思います。
さ、今日はどんな噺をして下さるか、とっても楽しみ!前座ではいっ休さんがいらして下さいました。こちらも、お楽しみに!
駄文を最後までお読みいただき、ありがとうございます!みなさんに素敵な記憶が残る夜になりますように。
ゆにおん食堂 澤田 段