2020/07/24 18:48


昨日は久しぶりの落語会。
しかも、久しぶりの大看板同士の会。
緊張しっぱなしで、ぶるぶる震えていましたが、落語が始まるとすっかりその世界に入り込んでしまい。
なんだか、ふわふわ幸せな時間でした。

この会は本当に特別で。
沢山の方のご縁の上に成り立っている奇跡的な会なのです。
私ひとりではでは絶対にやれていない会。
その、ひとつひとつのご縁をたどり、思い出すだけで胸がいっぱいになってしまいました。

寄席に通い始め、最初に魅了されたのが正朝師匠。
「なんで10分やそこらで、こんなに面白く落語がやれるんだ!?」
もー、びっくりしました。
しばらく、師匠目当てに通っていたなあ。
そして、お世話になっていた新小岩・不動寿司さんで師匠とお会いでき、何度かお酒をご一緒させていただいて。
良い思い出(⌒∇⌒)
博学の師匠は落語のみならず、いろいろな話を教えてくださいました。
私もサッカー狂いなので、サッカーの話は本当に楽しかった。
そんな時、弟子の正太郎さんとも出会えて。
まだ、前座だった。それでも、素晴らしかった。
すごい師弟だなあ、、と。
まだ、その頃は正朝師匠がまぶしすぎて、仕事なんかとってもお願いできなかった。
ウチでやってもらうなんて、夢のまた夢だと思っていて。

そして、徐々に、芸に対して目や耳が肥えてきて、瞠目したのが一朝師匠。
弟子の一之輔師匠とは何度かお仕事させていただいていたけれど、改めて一朝師匠の凄さに痺れまくっていた。
正朝師匠からは「一朝兄哥さんはー」とそれまでにもいろいろなお話を伺っていて、「仲の良い兄弟弟子なんだなあ、、」とは思っていたんだけれど、、。
酔った勢いなのか、どうしたのか、まさかの兄弟会のお願いをして、それがまさかの快諾、と。
そんな流れだったのです。
考えれば考えるほど、分不相応な会なのですが。
両師匠とも、本気でやってくださって。
いつもみんなびっくり。
昨日もそんな夜になりました。
はー。
幸せだったなあ。
一朝師匠、正朝師匠、いっ休さん。
お客さま。
みなさんに感謝。
夢見てるような時間でした。


以下、プログラム。


本日は、「ゆにおん食堂落語会」へご来場、まことにありがとうございます!久しぶりに、プログラムを書けるのが幸せです。もー、3月くらいから、とんでもない事態になってしまいましたね、、。みなさん、お元気でしたか?元気であれば何よりですー!改めて、アントニオ猪木の「元気があれば、なんでも出来るッ!」って言葉の意味が分かった気がします。

 ウチも潰れる寸前の低空飛行。エンジンが止まって、風と浮力だけでプカリプカリ何とかもっている状態です。とほほ、、。現実を見ると、心にポッカリ開いた穴に飲み込まれそうになってしまいますが、今日だけは、もうすべて忘れて落語に没入したいです。また、今日いらしているのは、そんなお客さんばかりだと思います。そこへ、このとっておきの顔付けです!このお二人の会が出来るなんて、涙出るくらい幸せなことです。春風亭一朝師匠、春風亭正朝師匠のご登場です!

 この2020年。世間では、東京オリンピックやら何やら大きなイベントが予定されていましたが、私にとっては「ゆにおん食堂落語会10周年!!」というものだけが目の前にありました。

「そのために、どんな会をしよう、、」「豪華にやりたいナ!」「何より、支えてくださったお客さんが喜んでくださるものにしよう!」

 アタマん中をぐるぐるそんな考えが巡っていたのに、コロナがやってきてしまい、あれこれパーに。この会も、直前まで開催をどうしよう、、と悩んでいたのですが、両師匠がお力を貸してくださり、開催できることとなりました。ありがとうございます!!

 一朝師匠、正朝師匠。説明不要ですね、もはや。落語の世界を代表する大看板。こんな小さなところで、しかもいつもよりずっと少ない人数で聴けるなんて贅沢にもほどがあります。

 「落語って、なんて豊かなものなんだろう、、」

 お二人の高座に触れるたび、思うことです。身振り手振りの所作は勿論ありますが、ほとんど言葉だけで、どんな世界にも連れて行ってくださいます。落語を観ている聴いているというより、その世界に連れて行ってくれる感じなんです。一朝師匠、正朝師匠が高座に上がられると、私は長屋の住人に、お店の奉公人にと姿を変え、噺の中に入ってしまいます。催眠術にかかっているみたい。噺が終盤に差し掛かるといつも寂しくなってしまうんです。「もっともっとこの世界にいたい。」って。2時間の映画やドラマを観ているんじゃあないんです。ホントに15分、長くても30分くらいで心を根こそぎ持っていくって、説明不能です、、。どんな技術、どんな才能なんだろう。そしてどれほど鍛錬してこれを磨いてこられたんだろう、、。考えると、気が遠くなります。そんな凄腕のお二人を生で聴けるのが心から幸せです。「同じ時代に居られて良かった」、、しみじみ思います。

 さ、今日はどんな噺をして下さるか、とっても楽しみ!前座ではいっ休さんがいらして下さいました。こちらも、お楽しみに!

 駄文を最後までお読みいただき、ありがとうございます!みなさんに素敵な記憶が残る夜になりますように。

                     ゆにおん食堂  澤田 段