2021/10/25 11:53
この間、お世話になっている研究者の方からインタビューを受けた。
このコロナ禍においての店の状況と、落語会の運営について聞きたい、とのことで。
その質問の最後で
「だんさんにとって、落語ってどのようなものですか?」
と、聞かれた。
「えっと、、、」
咄嗟に言葉が出なかった。
いろいろ考えた。
考えながら、今の自分の周りにある人たちのことをまず思った。
カミさん、大切な友達、大好きなお客さん。
みんな、みんな、落語など演芸を通じて知り合った人たち。
そう言ったら、子どもだってそうだ。
もし、僕の人生に落語との出会いがなかったら、今の人生はどうなっていたんだろう、、。
そう考えると、現在の幸せな状況に、涙がぽろぽろ出てきた。
別の人生を考えるのがとても怖くなってしまった。
みんなとのお付き合いがどれほど尊いものか。
どれほど、僕の人生を豊かにしてくれたものなのか。
インタビュー終わっても、しばらく心の震えが止まらなかった。
この記事を書いていても、涙が出てきちまう。
簡単には言い表せない気持ち。
演芸に出会えた、当時の自分を褒めてやりたい。
運が良かったな。
今年はやたらめったら会をやってきた。
もちろん、自分が楽しみたいってのが最優先だけれど、少しでも何かのチカラになれたら、と思ってやってきた。
インタビューの中で
「こんな赤字ばかりで何で続けているんですか?」
そう問われたときに、
「ウチもしんどいけれど、芸人さんも、、。そして、聴きたいと思ってるお客さんもしんどい状況。これまでにも商売を長くやっているから、気を抜かず真面目にやっていれば、いつか回りまわって自分に返ってくるってことが感覚的に分かっています。今は損をしてちょっと厳しいけれど、それで少しでも誰かの助けになれば大丈夫じゃん、という気持ちです。この苦境は、演芸や芸人さんからいただいた大きな大きなモノに対してお返しをするチャンスだって思ってやっています。」
と、答えた。
インタビュー終わってから改めて考えて。
俺は頂いたものが多すぎるから、返したうちにちっとも入らんぞ!という事に気づいた。
あー、もっと頑張らなきゃなー。
って、こんなことをゴニョゴニョ考えていると、こしら師匠は
「アンタが商売頑張って、お金どっさり稼いで、芸人にバラまけば良いんだよ!仕事をまずがんばれ!」
と、おっしゃる。
その通り!
足元をしっかり見失うな!という戒め。
キレイごとばかりじゃやれねえんだよなあ(⌒∇⌒)
西洋のビジネス本を読むと、必ず「メンター」の存在が書かれている。
迷ったとき、困ったときに道を指し示してくれる人。
こしら師匠はまさしく私にとってのメンターだなあ。
めちゃくちゃ優秀なメンターがいるから幸せだな(⌒∇⌒)
頑張らなくちゃ。
そんな訳で
インタビューを通じて、演芸に対する深い深い想いに改めて気づかされました。
たまに、自分を振り返ってみるのも良いもんだ。
素晴らしい機会をありがとうございます。
さー、今日は天どん柳枝 ふたり会。
楽しみだなー!
なんだよー(⌒∇⌒)